「結核性心膜炎」は、数週間〜数ヶ月間、発熱や疲労感、寝汗が続きます。心嚢水(心臓の周りの袋と心臓に溜まっている液体)の塗抹と培養で、結核菌の陽性率は低いです。心膜生検で肉芽腫を証明・培養したり、PCRを行ったりすることで診断を確定できますが、侵襲性が高くなります。一般的には、他部位の結核菌を証明することで診断を推定します。治療方法は、肺結核と同じですが、後遺症として「収縮性心外膜炎」を残すこともあります。では、「収縮性心外膜炎」とはどのような病気でしょうか?
心臓は厚さ数ミリの心膜に包まれています。心膜には、心臓の柔軟性や大きさを調節する機能、炎症を防御したり摩擦を緩和したりする機能、心臓を一定の位置に保つ機能などがあります。
「収縮性心膜炎」は、心膜が瘢痕(はんこん)化して線維性肥厚を示し、石灰沈着を招いて、心臓の緊縮によって、常に心室の拡張が正常に機能できない状態になります。
収縮性心膜炎は、原因が確定できないことも多く、明らかなもは以前は結核性がほとんどでしたが、最近では、「特発性心膜炎」が増えてきています。
症状は、心膜の肥厚や癒着、硬化による心臓の拡張障害が起き、特に、右室の拡張が十分にできず、静脈系がうっ血してきます。左室の拡張へも支障を与えますが、肺の血流量が減っているため、あまり肺うっ血はみられません。また、静脈圧が上昇することで、腹水(腹腔内に大量の液体が溜まった状態)、肝腫大、浮腫などの症状も現れます。